実務上の知識及び能力 平成31年3月試験問題

問24から問30平成31年3月試験問題 分野別過去問題

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問24から問30 平成31年3月の問題

問24 運行管理の意義、運行管理者の役割等に関する次の記述のうち、適切なものには解答用紙の「適」の欄に、適切でないものには解答用紙の「不適」の欄にマークしなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1. 運行管理者は、仮に事故が発生していない場合でも、同業他社の事故防止の取組事例などを参考にしながら、現状の事故防止対策を分析・評価することなどにより、絶えず運行管理業務の改善に向けて努力していくことも重要な役割である。

2. 事業用自動車の点検及び整備に関する車両管理については、整備管理者の責務において行うこととされていることから、運転者が整備管理者に報告した場合にあっては、点呼において運行管理者は事業用自動車の日常点検の実施について確認する必要はない。

3. 運行管理者は、運転者の指導教育を実施していく際、運転者一人ひとりの個性に応じた助言・指導(カウンセリング)を行うことも重要である。そのためには、日頃から運転者の性格や能力、事故歴のほか、場合によっては個人的な事情についても把握し、そして、これらに基づいて助言・指導を積み重ねることによって事故防止を図ることも重要な役割である。

4. 事業者が、事業用自動車の定期点検を怠ったことが原因で重大事故を起こしたことにより、行政処分を受けることになった場合、当該重大事故を含む運行管理業務上に一切問題がなくても、運行管理者は事業者に代わって事業用自動車の運行管理を行っていることから、事業者が行政処分を受ける際に、運行管理者が運行管理者資格者証の返納を命じられる。

 

 

 

 

問24 正解 1.適 2.不適 3.適 4.不適

1. 適切。

2. 適切でない。運行管理者は乗務前点呼において日常点検の実施について確認しなければならない。

3. 適切。

4. 適切でない。運行管理業務上に一切問題が無ければ、運行管理者資格者証の返納は命じられない、と考えるのが適切。

 

問25 一般貨物自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う指導・監督に関する次の記述のうち、適切なものをすべて選び、解答用紙の該当する欄にマークしなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1. 自動車が追越しをするときは、前の自動車の走行速度に応じた追越し距離、追越し時間が必要になる。前の自動車と追越しをする自動車の速度差が小さい場合には追越しに長い時間と距離が必要になることから、無理な追越しをしないよう運転者に対し指導する必要がある。

2. 雪道への対応の遅れは、雪道でのチェーンの未装着のため自動車が登り坂を登れないこと等により後続車両が滞留し大規模な立ち往生を発生させることにもつながる。このことから運行管理者は、状況に応じて早めのチェーン装着等を運転者に対し指導する必要がある。

3. 運転中の携帯電話・スマートフォンの使用などは運転への注意力を著しく低下させ、事故につながる危険性が高くなる。このような運転中の携帯電話等の操作は法令違反であることはもとより、いかに危険な行為であるかを運行管理者は運転者に対し理解させて、運転中の使用の禁止を徹底する必要がある。

4. 平成28年中の事業用貨物自動車が第1当事者となった人身事故の類型別発生状況をみると、「出会い頭衝突」が最も多く、全体の約半分を占めており、続いて「追突」の順となっている。このため、運転者に対し、特に、交差点における一時停止の確実な履行と安全確認の徹底を指導する必要がある。

 

 

 

問25 正解 1、2、3

1. 適切。
2. 適切。
3. 適切。

4. 適切でない。平成28年中の事業用貨物自動車が第1当事者となった人身事故の類型別発生状況では「追突」が最も多く、全体の約半分を占めており、続いて「出会い頭衝突」の順となっている。

問26 事業用自動車の運転者の健康管理及び就業における判断・対処に関する次の記述のうち、適切なものには解答用紙の「適」の欄に、適切でないものには解答用紙の「不適」の欄にマークしなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1. 事業者は、業務に従事する運転者に対し法令で定める健康診断を受診させ、その結果に基づいて健康診断個人票を作成し3年間保存としている。また、運転者が自ら受けた健康診断の結果を提出したものについても同様に保存している。

2. 事業者は、法令により定められた健康診断を実施することが義務づけられているが、運転者が自ら受けた健康診断(人間ドックなど)であっても法令で必要な定期健康診断の項目を充足している場合は、法定健診として代用することができる。

3. 配送業務である早朝の乗務前点呼において、これから乗務する運転者の目が赤く眠そうな顔つきであったため、本人に報告を求めたところ、連日、就寝が深夜2時頃と遅く寝不足気味ではあるが、何とか乗務は可能であるとの申告があった。このため運行管理者は、当該運転者に対し途中で眠気等があったときには、自らの判断で適宜、休憩をとるなどして運行するよう指示し、出庫させた。

4. 事業者は、ある高齢運転者が夜間運転業務において加齢に伴う視覚機能の低下が原因と思われる軽微な接触事故が多く見られたため、昼間の運転業務に配置替えをした。しかし、繁忙期であったことから、運行管理者の判断で点呼において当該運転者の健康状態を確認しつつ、以前の夜間運転業務に短期間従事させた。

 

 

 

問26 正解 1.不適 2.適 3.不適 4.不適

1. 適切でない。健康診断個人票の保存は、5年間である。

2. 適切。

3. 適切でない。運行管理者は乗務前点呼において寝不足気味の運転者を乗務させることは適切でない。また途中で眠気等があったときに運転者自らが判断するよう指示することも適切でない。

4. 適切でない。昼間から夜間へ再配置換えが適切でない。加齢に伴う視覚機能の低下が原因と思われる軽微な接触事故が多く見られたため、夜間業務から昼間の業務へ配置替えしているので、また夜間業務への配置換えすることは適切ではない。

問27 自動車の走行時に生じる諸現象とその主な対策に関する次の文中、A、B、C、Dに入るべき字句としていずれか正しいものを1つ選び、解答用紙の該当する欄にマークしなさい。

ア 【 A 】とは、路面が水でおおわれているときに高速で走行するとタイヤの排水作用が悪くなり、水上を滑走する状態になって操縦不能になることをいう。これを防ぐため、日頃よりスピードを抑えた走行に努めるべきことや、タイヤの空気圧及び溝の深さが適当であることを日常点検で確認することの重要性を、運転者に対し指導する必要がある。

1. ハイドロプレーニング現象      2. ウェットスキッド現象

 

イ 【 B 】とは、自動車の夜間の走行時において、自車のライトと対向車のライトで、お互いの光が反射し合い、その間にいる歩行者や自転車が見えなくなることをいう。この状況は暗い道路で特に起こりやすいので、夜間の走行の際には十分注意するよう運転者に対し指導する必要がある。

1. クリープ現象     2. 蒸発現象

 

ウ 【 C 】とは、フット・ブレーキを使い過ぎると、ブレーキ・ドラムやブレーキ・ライニングなどが摩擦のため過熱してその熱がブレーキ液に伝わり、液内に気泡が発生することによりブレーキが正常に作用しなくなり効きが低下することをいう。これを防ぐため、長い下り坂などでは、エンジン・ブレーキ等を使用し、フット・ブレーキのみの使用を避けるよう運転者に対し指導する必要がある。

1. ベーパー・ロック現象     2. スタンディングウェーブ現象

 

エ 【 D 】とは、運転者が走行中に危険を認知して判断し、ブレーキ操作に至るまでの間に自動車が走り続けた距離をいう。自動車を運転するとき、特に他の自動車に追従して走行するときは、危険が発生した場合でも安全に停止できるような速度又は車間距離を保って運転するよう運転者に対し指導する必要がある。

1. 制動距離      2. 空走距離

 

 

 

問27 正解 A=1 B=2 C=1 D=2

 

問28 自動車運送事業者において最近普及の進んできたデジタル式運行記録計を活用した運転者指導の取組等に関する次の記述のうち、適切なものには解答用紙の「適」の欄に、適切でないものには解答用紙の「不適」の欄にマークしなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1. 運行管理者は、デジタル式運行記録計の記録図表(24時間記録図表や12分間記録図表)等を用いて、最高速度記録の▼マークなどを確認することにより最高速度超過はないか、また、急発進、急減速の有無についても確認し、その記録データを基に運転者に対し安全運転、経済運転の指導を行う。

2. 運行管理者は、大型トラックに装着された運行記録計により記録される「瞬間速度」、「運行距離」及び「運行時間」等により運行の実態を分析して安全運転等の指導を図る資料として活用しており、この運行記録計の記録を6ヵ月間保存している。

3. デジタル式運行記録計は、自動車の運行中、交通事故や急ブレーキ、急ハンドルなどにより当該自動車が一定以上の衝撃を受けると、衝突前と衝突後の前後10数秒間の映像などを記録する装置であり、事故防止対策の有効な手段の一つとして活用されている。

4. 衝突被害軽減ブレーキは、いかなる走行条件においても前方の車両等に衝突する危険性が生じた場合に確実にレーダー等で検知したうえで自動的にブレーキが作動し、衝突を確実に回避できるものである。当該ブレーキが備えられている自動車に乗務する運転者に対しては、当該ブレーキ装置の故障を検知し表示による警告があった場合の対応を指導する必要がある。

 

 

 

問28 正解 1.適 2.不適 3.不適 4.不適
1. 適切。

2. 適切でない。運行記録系の記録の保存は、1年間である。

3. 適切でない。この選択肢の説明はドライブレコーダーのことである。

4. 適切でない。 衝突被害軽減ブレーキについて正しくは、同装置が正常に作動していても、走行時の周囲の環境によっては障害物を正しく認識できないことや、衝突を回避できないことがあるため、当該装置が備えられている自動車の運転者に対し、当該装置を過信せず、細心の注意をはらって運転するよう指導する必要がある。

問29 貨物自動車運送事業者の運行管理者は複数の荷主からの運送依頼を受けて、下のとおり4日にわたる2人乗務による運行計画を立てた。この2人乗務を必要とした根拠についての次の1~3の下線部の運行管理者の判断について、正しいものをすべて選び、解答用紙の該当する欄にマークしなさい。なお、解答にあたっては、<4日にわたる運行計画>及び各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

H31.3問29図

 

1. 1人乗務とした場合、1日についての最大拘束時間及び休息期間が「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(以下「改善基準告示」という。)に違反すると判断して、当該運行には交替運転者を配置した。

2. 1人乗務とした場合、すべての日を特定の日とした場合の2日を平均して1日当たりの運転時間が改善基準告示に違反すると判断して、当該運行には交替運転者を配置した。

3. 1人乗務とした場合、連続運転時間が改善基準告示に違反すると判断して、当該運行には交替運転者を配置した。

 

 

 

問29 正解 3

※問題を解く基本的な知識
① 1日の拘束時間は、始業時刻から24時間で考えます。(例えば1日目は始業時刻6時からですが、2日目は始業時刻が4時からとなっています。この場合1日目より2日目の始業時刻は2時間早いので、1日目の拘束時間に2時間が加算されます。よって1日目の拘束時間は16時間(14時間+2時間)となります。もちろん2日目の拘束時間は4時からカウントされます。

② 1日の拘束時間は13時間以内で、1日の拘束時間が13時間を超えても最大16時間までです。また1週間のうち、拘束時間が15時間を超えるのは2回までです。

③ 終業から次の始業までの休息期間は8時間以上必要です。

④ フェリー乗船時間は休息期間なので、拘束時間には含みません。

⑤ 特定日の前日と特定日の運転時間、および特定日と特定日の翌日の運転時間の平均が両方とも9時間を超えてはいけません。

⑥ 連続運転は4時間までです。連続運転4時間を超えるまでに1回10分以上かつ、合計が30分以上の運転の中断(休憩等)が必要です。

1. 誤り。上記①②③④で考えてみた場合、違反していない。

2. 誤り。上記⑤で考えてみた場合、違反していない。

3. 正しい。上記⑥で考えてみた場合、1日目の連続運転時間が違反している。運転2時間→休憩15分→運転3時間が違反。運転時間の合計が4時間を超える前に30分以上の運転中断が必要。

問30 運行管理者が次の事業用大型トラックの事故報告に基づき、この事故の要因分析を行ったうえで、同種事故の再発を防止するための対策として、最も直接的に有効と考えられる組合せを、下の枠内の選択肢(1~8)から1つ選び、解答用紙の該当する欄にマークしなさい。なお、解答にあたっては、【事故の概要】及び【事故の推定原因・事故の要因】に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

【事故の概要】
当該運転者は、当日早朝に出勤し運行管理者の電話点呼を受けたのち、貨物の納入先へ向け運行中、信号機のない交差点に差しかかり、前方の普通トラックが当該交差点から約10メートル先の踏切で安全確認のため一時停止したため、それに続いて当該交差点の横断歩道上に停止した。その後前方のトラックが発進したことをうけ、車両前方を母子が横断していることに気付かず発進し、母子と接触し転倒させた。この事故により、母親とベビーカーの子供が重傷を負った。
なお、当該車両にはフロントガラス下部を覆う高さ約30センチメートルの装飾板が取り付けられていた。
・事故発生 :午前10時20分
・天候 :晴れ
・道路 :幅員8.0メートル
・運転者 :45歳 運転歴14年

【事故の再発防止対策】

ア 対面による点呼が行えるよう要員の配置を整備する。

イ 装飾板等により運転者の視界を妨げるものについては、確実に取り外させるとともに、装飾板等取り付けが運転者の死角要因となることを運転者に対して、適切な指導を実施する。

ウ 運転者に対して、交通事故を惹起した場合の社会的影響の大きさや過労が運転に及ぼす危険性を認識させ、疲労や眠気を感じた場合は直ちに運転を中止し、休憩するよう指導を徹底する。

エ 事故惹起運転者に対して、安全運転のための特別な指導を行うとともに、適性診断結果を活用して、運転上の弱点について助言・指導を徹底することにより、安全運転のための基本動作を励行させる。

オ 運転者に対して、運行開始前に直接見ることができない箇所について後写鏡やアンダーミラー等により適切な視野の確保を図ったうえで、発車時には十分な安全確認を行うよう徹底する。

カ 過労運転の防止を図るため、自動車運転者の労働時間等の改善のための基準に違反しない乗務計画を作成し、運転者に対する適切な運行指示を徹底する。

キ 安全運転教育において、横断歩道、交差点などの部分で停止しないよう徹底するとともに、横断歩道に接近する場合及び通過する際に、横断しようとする者がいないことを確実に確認するよう徹底する。

ク 運転者に対して、疾病が交通事故の要因となるおそれがあることを正しく理解させ、定期的な健康診断結果に基づき、自ら生活習慣の改善を図るなど、適切な心身の健康管理を行うことの重要性を理解させる。


 1. ア・イ・オ・ク          2. ア・イ・カ・キ
 3. ア・オ・キ・ク          4. ア・ウ・オ・キ
 5. イ・ウ・エ・カ          6. イ・エ・オ・キ
 7. ウ・エ・キ・ク            8. ウ・エ・オ・カ

 

 

 

 

問30 正解 6
同種事故の再発防止に最も直接的に有効と考えられるものを選ぶ。

ア 直接的に有効な再発防止策と考えられない。(対面点呼をしなかったことが原因の事故ではない)

イ 直接的に有効な再発防止策と考えられる。

ウ 直接的に有効な再発防止策と考えられない。(過労運転や居眠り運転が原因の事故ではない)

エ 直接的に有効な再発防止策と考えられる。
オ 直接的に有効な再発防止策と考えられる。

カ 直接的に有効な再発防止策と考えられない。(過労運転が原因の事故ではない)

キ 直接的に有効な再発防止策と考えられる。

ク 直接的に有効な再発防止策と考えられない。(疾病が原因の事故ではない)