労働基準法関係 平成31年3月試験問題

問18から問23平成31年3月試験問題 分野別過去問題

問題のすぐ下に解答と解説があります。選択肢が「正しい」場合は簡単な解説は基本的にありません。(解説があったほうが理解が深まる問題は簡単な解説があります)
選択肢が「誤り」の場合は簡単な解説があります。語群選択問題は解説がありません。

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問18から問23 平成31年3月の問題

問18 労働基準法(以下「法」という。)に定める労働契約等についての次の記述のうち、誤っているものを1つ選び、解答用紙の該当する欄にマークしなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1. 使用者は、労働者名簿、賃金台帳及び雇入、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類を3年間保存しなければならない。

2. 使用者は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後30日間並びに産前産後の女性が法第65条(産前産後)の規定によって休業する期間及びその後30日間は、解雇してはならない。

3. 法第20条(解雇の予告)の規定は、法に定める期間を超えない限りにおいて、「日日雇い入れられる者」、「3ヵ月以内の期間を定めて使用される者」、「季節的業務に6ヵ月以内の期間を定めて使用される者」又は「試の使用期間中の者」のいずれかに該当する労働者については適用しない。

4. 使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。

 

 

 

 

問18 正解 3
1. 正しい。
2. 正しい。

3. 誤り。「3ヵ月以内の期間を定めて使用される者」、「季節的業務に6ヵ月以内の期間を定めて使用される者」、が誤り。正しくは、「2ヵ月以内の期間を定めて使用される者」、「季節的業務に4ヵ月以内の期間を定めて使用される者」

4. 正しい。

 

問19 労働基準法(以下「法」という。)に定める労働時間及び休日等に関する次の記述のうち、誤っているものを1つ選び、解答用紙の該当する欄にマークしなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1. 使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない。また、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について8時間を超えて、労働させてはならない。

2. 使用者は、法令に定める時間外、休日労働の協定をする場合には、時間外又は休日の労働をさせる必要のある具体的事由、業務の種類、労働者の数並びに1日及び1日を超える一定の期間についての延長することができる時間又は労働させることができる休日について、協定しなければならない。

3. 使用者は、災害その他避けることのできない事由によって、臨時の必要がある場合においては、行政官庁の許可を受けて、その必要の限度において法に定める労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。ただし、事態急迫のために行政官庁の許可を受ける暇がない場合においては、事後に遅滞なく届け出なければならない。

4. 使用者は、4週間を通じ8日以上の休日を与える場合を除き、労働者に対して、毎週少なくとも2回の休日を与えなければならない。

 

 

 

 

問19 正解 4
1. 正しい。
2. 正しい。
3. 正しい。

4. 誤り。8日以上 と 2回、が誤り。正しくは、使用者は、4週間を通じ4日以上の休日を与える場合を除き、労働者に対して、毎週少なくとも1回の休日を与えなければならない。

 

問20 「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」に定める目的等についての次の文中、A、B、C、Dに入るべき字句としていずれか正しいものを1つ選び、解答用紙の該当する欄にマークしなさい。

1. この基準は、自動車運転者(労働基準法(以下「法」という。)第9条に規定する労働者であって、[ A ]の運転の業務(厚生労働省労働基準局長が定めるものを除く。)に主として従事する者をいう。以下同じ。)の労働時間等の改善のための基準を定めることにより、自動車運転者の労働時間等の[ B ]を図ることを目的とする。

2. 労働関係の当事者は、この基準を理由として自動車運転者の労働条件を低下させてはならないことはもとより、その[ C ]に努めなければならない。

3. 使用者は、季節的繁忙期その他の事情により、法第36条第1項の規定に基づき臨時に[ D ]、又は休日に労働させる場合においても、その時間数又は日数を少なくするように努めるものとする。

A 1. 四輪以上の自動車   2. 二輪以上の自動車

B 1. 労働契約の遵守    2. 労働条件の向上

C 1. 維持         2. 向上

D 1. 休息期間を短縮し   2. 労働時間を延長し

 

 

 

 

問20 正解 A=1 B=2 C=2 D=2

 

問21 「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(以下「改善基準告示」という。)において定める貨物自動車運送事業に従事する自動車運転者(以下「トラック運転者」という。)の拘束時間及び運転時間等に関する次の記述のうち、正しいものを2つ選び、解答用紙の該当する欄にマークしなさい。ただし、1人乗務で、隔日勤務には就いていない場合とする。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1. 使用者は、トラック運転者の1日(始業時刻から起算して24時間をいう。)についての拘束時間については、13時間を超えないものとし、当該拘束時間を延長する場合であっても、最大拘束時間は、16時間とすること。この場合において、1日についての拘束時間が13時間を超える回数は、1週間について2回以内とすること。

2. 使用者は、トラック運転者の休息期間については、当該トラック運転者の住所地における休息期間がそれ以外の場所における休息期間より長くなるように努めるものとする。

3. 使用者は、トラック運転者に労働基準法第35条の休日に労働させる場合は、当該労働させる休日は2週間について1回を超えないものとし、当該休日の労働によって改善基準告示第4条第1項に定める拘束時間及び最大拘束時間の限度を超えないものとする。

4. 使用者は、トラック運転者の連続運転時間(1回が連続5分以上で、かつ、合計が30分以上の運転の中断をすることなく連続して運転する時間をいう。)は、4時間を超えないものとすること。

 

 

 

 

問21 正解 2、3
1. 誤り。最後の、13時間を超える回数、が誤り。正しくは、この場合において、1日についての拘束時間が15時間を超える回数は、1週間について2回以内とすること

2. 正しい。
3. 正しい。

4. 誤り。1回が連続5分以上で、が誤り。正しくは、1回が連続10分以上で、かつ、合計が30分以上の運転の中断をすることなく連続して運転する時間をいう。

 

問22 下図は、貨物自動車運送事業に従事する自動車運転者の運転時間及び休憩時間の例を示したものであるが、このうち、連続運転の中断方法として「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」に適合しているものを2つ選び、解答用紙の該当する欄にマークしなさい。

H31.3問22図

 

 

 

 

 

問22 正解 2、3
※問題を解く基本的な知識
・連続運転は4時間までです。連続運転4時間を超えるまでに1回10分以上かつ、合計が30分以上の運転の中断(休憩等)が必要です。

各選択肢ごとに考えていきます。
1. 誤り。後半が違反している。運転2時間→休憩15分→運転1時間30分→休憩10分→運転1時間。運転4時間30分で、休憩が25分。休憩が30分以上取れていないので違反。

2. 正しい。
3. 正しい。

4. 誤り。休憩5分が違反している。乗務開始から見てみると、運転1時間→休憩10分→運転1時間30分→休憩15分→運転30分→休憩5分→運転1時間30分。1回の休憩は10分以上取らないといけないので、5分の休憩はカウントされない。よって4時間30分の運転で、休憩25分となり、違反となる。

 

問23 下図は、貨物自動車運送事業に従事する自動車運転者の1週間の勤務状況の例を示したものであるが、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(以下「改善基準告示」という。)に定める拘束時間等に関する次の記述のうち、誤っているものを1つ選び、解答用紙の該当する欄にマークしなさい。
ただし、すべて1人乗務の場合とする。なお、解答にあたっては、下図に示された内容及び各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1. 1日についての拘束時間が改善基準告示に定める最大拘束時間に違反する勤務はない。

2. 1日についての拘束時間が15時間を超えることができる1週間についての回数は、改善基準告示に違反していない。

3. 勤務終了後の休息期間は、改善基準告示に違反しているものはない。

4. 水曜日に始まる勤務の1日についての拘束時間は、この1週間の勤務の中で1日についての拘束時間が最も短い。

 

 

 

 

問23 正解 2
※問題を解く基本的な知識
・1日の拘束時間は、始業時間から24時間で考えます。

・1日の拘束時間は13時間以内で、1日の拘束時間が13時間を超えても最大16時間までです。また1週間のうち、拘束時間が15時間を超えるのは2回までです。

・終業から次の始業までの休息期間は8時間以上必要です。

以上から、各曜日の拘束時間と休息時間を考えますと次のようになります。

例えば、火曜日は始業時間(7時)が前日の月曜日の始業時間(9時)より早いです。この場合、月曜日の拘束時間に2時間が加算されます。もちろん火曜日の拘束時間は7時からカウントされます。

各選択肢ごとに考えていきます。
1. 正しい。

2. 誤り。火、木、金曜日が拘束時間16時間なので、1週間に3回、15時間を超える拘束時間となり違反している。

3. 正しい。
4. 正しい。